理学療法士の仕事が楽しくない・・・
無理に頑張る必要はないよ!楽しくないと感じる原因と打開策をまとめてみたよ
仕事が楽しくないと感じると、毎日職場にいくのがおっくうになってしまいますよね。
この記事では仕事がつまらないと感じる原因と最適な改善策をご紹介します。
仕事が楽しくないと感じる7つの原因
理学療法士の職場は病院に限らずクリニック・老健・デイサービスなど多岐にわたります。
それぞれの領域で仕事内容は全く違うので、仕事を楽しくないと感じる理由も千差万別です。
今回は、その中でも理学療法士が楽しくないと感じるよくある原因を7つ紹介します。
1.理学療法士として成長できる気がしない
理学療法士として大きな夢を抱いて社会人になったけど、いつからか自分自身に自信がもてなくなっている人は多いです。
自分自身で成長している実感ないと自然と「仕事が楽しい」という気持ちも薄れてしまいます。
理学療法士として着実に成長することができない原因は以下の3つが考えられます。
- 指導してくれる上司がいない
- キャリアパスを理解できていない
- 勉強不足
この中でもキャリアパスの理解は重要です。
キャリアパスとは将来自分が目指す職業を踏まえた上でどのような形で経験を積んでいくかという順序・計画のこと
理学療法士は経験年数によって注力するべき事項や成長する過程で留意する点が大きく異なります。
1年目〜5年目までのそれぞれの時期で何をするべきかを理解していないと自分を見失ってしまし、仕事がしんどくなってしまいます。
- 脱モラトリアム期(1年目)
- がむしゅら期(2年目)
- 自律期(3年目)
- 定着期( 4年目)
- 基礎完成期(5年目)
- 創造期(6年目以降)
詳しくはこちらで解説しているので参考にしてください。
2.介入しても結果が出ない
自分が治療しても思ったような介入効果を得られないとやりがいや自己肯定感を得られません。
ただ、あなたが思ったような介入効果が出せずに悩んで「仕事がつまらない」と感じているのであればラッキーです。
なぜなら仕事がつまらないと感じる原因が勉強不足というとてもシンプルなものだからです。
もし、人間関係がうまくいかずに仕事が楽しくないのであれば、自分の力ではどうしようもならないケースも多々あります。
しかし、結果が出ないことが原因であれば、地道にコツコツ勉強を続けるだけでOKです。
そのまま勉強を続けていれば、より精度の高い理学療法士評価と質の高い介入アプローチを展開をできるようになります。
それまではしっかりと脳ミソで汗をかいてPDCAを回していきましょう。
そもそも、自分の介入効果に何の疑問も持たずに漫然と業務をこなしている人もいます。
そうではなく、自分の介入アプローチに疑問を持ち、落ち込んでしまうのは真摯に理学療法に取り組んでいる証拠です。
3.上司・同僚とうまくいかない
上司・同僚などの人間関係がうまくいかないと、必然的に仕事がつまらなくなります。
上司サポートは仕事の満足度・やりがい感を高めることが示唆された。
引用:介護職員の仕事の満足度・やりがい感に影響を及ぼす要因|人間生活文化研究
職場に有能な上司がいてきちんとサポートしてもらえる人は仕事の満足度が高くなるということも明らかになっています。
どう考えても自分に非がないのに人間関係が劣悪な環境になっている場合もあります。
その場合は今すぐ他の職場に移籍しましょう。
一回しかない人生なのに人間関係のいざこざに頭を悩ませるのは不毛な時間といわざるをえません。
とはいえ、いきなり次の職場が決まるということはほぼないと思います。
そんなときに活用したいツールが理学療法士専用の転職サービスです。
この転職サービス最大のメリットは理学療法士は完全無料で利用できるという点です。
他にもハローワークには掲載されていない非公開の高待遇求人も存在するなどのメリットがあります。
詳しくはこちらからチェックしてみてください。
4.給料面に不満がある
理学療法士をしていると給料面に不満を感じる人は多いはずです。
ぼくもその一人です。
- 高齢化の進行
▶︎医療費支出の爆発的増加 - 少子化の進行
▶︎財源確保力の縮小化
しかし、このような日本の社会情勢を考慮すると、今後ますます理学療法士の診療報酬は減収していきます。これはほぼ100%といっても過言ではありません。
そのため、収入面に不満を感じている理学療法士は施設から得られる報酬以外の収入源を探す必要があります。
方法としては以下の3点が挙げられます。
- 高待遇求人の職場に転職する
- 副業で新しい収入の柱を造る
- 現在の職場で管理職を目指す
3つ目の管理職を目指すのはおすすめしません。
なぜなら、管理職のポスト就任は不確定要素が大きいからです。
今いる上司がいつ退職するか分からないし、自分より立場が上の既卒者が入職してくるかもしれません。
つまり、自分の努力だけではどうにもならない要素を孕んでいるということです。
それなら
- 高収入求人を見つけて他施設へ移籍する
- コツコツと副業をはじめる
このどちらかに取り組む方が賢明です。
5.仕事内容が合わない
理学療法士という仕事はいいけど業務内容が合わないという方はいると思います。
ぼく自身、これが原因で退職した経験があります。
ぼくの場合は、運動器領域が得意で機能解剖学などに強い興味関心があります。
しかし、いろいろな状況が重なり、運動器分野ではなく、全く畑違いの領域に転職したことがありました。
「他領域でもなんとかやっていけるでしょ!」
と思ってその職場に入職しましたが、どうしても仕事にやりがいを見いだすことができませんでした。
結果的に入職してわずか1か月でその職場を退職しました。
詳細は下記事で当時のつらかった気持ちや転職した当時の状況などを回顧しているので参考にしてみてください。
ぼくみたいに理学療法士分野の中で特定領域にしか興味・関心をもてない人は結構いるはずです。
自分が気持ちよく・楽しく働くことが1番大事なので、仕事内容にやりがいを感じない方は職場を変えることをおすすめします。
6.休日・休暇に不満がある
365日体制の施設が増え、勤務がシフト制となって休日・休暇が不規則になっていることに不満を感じている方も多いと思います。
特に、結婚前は勤務日にこだわりがなくても、結婚ができて子供ができると土日休みがほしくなるのではないでしょうか。
ただ、こればかりは調整しようがないことです。今の条件をのんで続けて勤務するか思い切って職場を変えるのも1つの選択肢です。
職場自体に強い不快感がなければ、どちらをとるか非常に難しい選択になるので、時間をかけて考えて行動するようにしましょう。
おすすめはとりあえず働きながら職場には何も伝えずに理学療法士専用の転職サービスに無料登録するという方法です。
転職サイトに登録しておけば、空いた時間にスマホでどんな求人があるか簡単にチェックすることができます。
7.他にやりたいことがある
理学療法士以外にやりたいことがあって仕事に気持ちが入らないという方もいます。
これはこれで全然アリだと思います。
自分のやりたいことがあるのはとても素晴らしいことです。
ただし、そのやりたいことがきちんと生業としてやっていけるのかは当然ながら熟考してください。
仕事が楽しくないと感じるPTの特徴
ここまで、仕事を楽しくないと感じてしまうパターンを7つ紹介しました。
理学療法士の職務満足度に関係している因子について調査した研究があるのですが、結果は以下のとおりだったそうです。
理学療法士において職務に満足することは労働意欲を向上させ、離転職意図を低減する可能性がある。また、これには対人ストレス、上司サポート、仕事裁量度、職業適性度、働きがいが関連している。
引用:理学療法士における職務満足度に関連する因子の検討|理学療法科学
要約すると、理学療法士が職務に満足(=やりがいや楽しさを持って働く)するためにはこちらの5点がポイントになります。
- 対人ストレスがないか
- 上司からサポートを受けられるか
- 仕事の裁量度が高いか
- 理学療法士としての適性度が高いか
- 働きがいがあるか
理学療法士が楽しくないときに行う7つの打開策
ではさきほどの理学療法士が職務満足度を高める5つの要素を押し上げるために具体的にどうようなアクションを起こせばいいのかを7つに厳選して紹介します。
体と心をゆっくり休める
まず、体と心をゆっくり休めましょう。
疲れやストレスを感じていたら冷静な判断ができないし、どうしても視野も狭くなってしまいます。
いつもより早めに布団に入って何も考えずにぐっすり寝てみましょう。
一晩寝て目覚めがいい朝を迎えれば、気持ちが少し変わるかもしれません。
趣味で気分転換を図る
趣味で気分転換を図るのも有効な方法です。
ストレス対処要因と職務満足度の関連では、趣味・娯楽などの気分転換行動をできる人やストレスへの耐性に強い人、ソーシャルサポートのある人は職務満足度が高い傾向を示した。
引用:看護師職務満足度の影響要因検討-ストレス対処行動と性格傾向による分析|産業医科大学雑誌
気分転換を図れる人は職業満足度が高くなるという研究結果も出ています。
業務内でリラックスできる時間を探す
1日8時間を常に全力投球していれば、いつかは燃え尽きてしまいます。
どこか業務内でどこか力の抜きどころがないか探してましょう。
例えば、こんな時間は適度にリラックスしても問題ないと思います。
- カルテ記載時
- 掃除時間
- カンファレンス時
手を抜くわけではないですが、ある程度リラックスして仕事できるようになると、気持ちが楽になるかもしれません。
話しやすい上司・同僚に相談する
さきほど上司からきちんとサポートを受けられている人は職務満足度が高くなるという話をしました。
それだけ、気持ちよく仕事をするうえで上司との関係性は重要です。
もし、あなたに指導係の上司がいてその人にはどうしても相談がしにくい場合もあると思います。
そのときは、無理にその上司に相談するのではなく、話しやすい先輩や同僚に相談してましょう。
理学療法の臨床業務に限らず、悩んでいることがあれば打ち明けてみましょう。
自分の気持ちを聞いてもらうだけでスッと楽になるかもしれません。
経験年数が浅いときは辛くて当たり前と知る
フロリダ州立大学の心理学者であるエリクソン博士が提唱した「10000時間の法則」をご存知ですか?
10000時間の法則とは、特定の分野でエキスパートになるには1万時間の勉強・練習・努力が必要という理論です。
この法則に基づいて、理学療法士が一人前の専門家になるにはどのくらいの期間を要するのか計算してみましょう。
- 1日8時間で月20日勤務
▶︎1ヶ月:8(時間)×20(日)=160(時間)
▶︎年間:160(時間)×12(ヶ月)=1,920(時間) - 年間で約2,000時間確保できるとする
▶︎10,000(時間)÷2,000(時間/年)=5年
理学療法士として成熟するのに5年必要
『石の上にも3年』
という言葉がありますが、それ以上の5年という期間が必要なのです。
こちらのグラフを見てもわかる通り、経験年数が浅いうちは自己効力感が低いことがわかります。
自己効力感とはあらゆる状況下で結果を出すために適切な行動を選択し、行動するための能力をどれほど持っているか判断するための指標
要は経験年数5年目くらいまではうまくいかなくて当たり前です。まずはその事実を認識しましょう。
この原理を理解していれば
「全然うまくいかなくて仕事がつまらない」
と感じることも少なくなります。
大切なことは「なぜうまくいかないのか」を自問自答して改善に取り組むことです。
自分なりにPDCAを回してうまくいったときの達成感は心地よいものです。
自分を卑下するのではなく、小さな成功体験をコツコツと積み重ねていきましょう。
キャリアパスを再考する
それぞれの経験年数に応じて解決するべき課題や注力するべき内容を異なります。
今回、1年目〜5年目までの各経験年数でどのようなことに意識して仕事に取り組むべきかをまとめてみました。
ぜひ参考にしてください。
【1年目】脱モラトリアム期
1年目は学生気分がなかなか抜けません。
まず、1日8時間&週5日というサイクルで働くことにまず慣れましょう。
そして、遅くても1年目の8月までにモラトリアムを脱出して社会人として生きていくことを受け入れましょう。
この学生気分から脱却できないと主体的に勉強する習慣や業務に対する興味関心を持てず、仕事に対するやりがいも感じられません
【2年目】がむしゃら期
2年目は社会人として繰り返される毎日のサイクルに慣れているはずです。
余裕も少しずつ出てくるので、余った貪欲に知識・技術を吸収してきましょう。
まだまだ2年目です。
失敗を恐れずにとにかくがむしゃらに仕事に取り組んでください。
このがむしゃら期は理学療法士としての能力が1番伸びやすい時期です。
身の回りには未知の知識や技術が山ほど転がっています。
いかに知的好奇心を高めていけるかがポイントになります。
がむしゃらに仕事に取り組んでいれば、「楽しくない」と感じるヒマすらありません。
この時期にがむしゃらになれた人とそうでない人では理学療法士としての能力に雲泥の差がつきます。
【3年目】自律期
3年目は慢心に注意しましょう。
自分のアプローチがうまくいくことが増えていきます。
また、後輩も増えて上司から口出しされることは少なくなっていきます。
その結果、「おれすごいぜ!」うぬぼれる人が急増します。
ぼく自身、振り返ってみると3年目はものすごく調子に乗っていたことを今更ながら恥ずかしく思います。
当時、なんでもできる気がしていましたが、実際はそんなことはありません。
それなりに仕事を形にできるようになったまでのことです。
この時期はきちんと自分を律して謙虚に業務に取り組むようにしましょう。
この時期にうぬぼれをこじらせて態度が大きくなってしまうと、のちに人間関係をこじらせる一因になりかねません。
【4年目】定着期
1年目〜3年目までのステップを正しく踏んでいれば、この時期は分からないことがあれば自然と調べ物をするようになり、「勉強する」という感覚がなく楽しんで自身の知見を深めることができるようになります。
仕事にやりがいを感じながら働くようにましょう。また、6年目以降の創造期に向けて自分の業務だけでなく、周りを見渡してなにか組織にプラスになることがないかを考え始めるようにしましょう。
【5年目】基礎完成期
5年目は基礎固めを完了させる時期です。6年目以降は職場内で中堅という立ち位置になるので管理業務や後輩育成業務なども増えてきます。
基礎的な学力を完了させるとともに「これを極めるぞ」という専門分野を見つけましょう。
専門分野を見つけることでより楽しみを感じながら業務にあたることができるようになります。
【6年目以降】創造期
6年目以降は自分で仕事を創り出しましょう。
ドクターからの指示書通りに理学療法をこなすだけでは仕事だではなくてそれは作業です。
経験年数が浅い時期はその作業をこなして成功体験を積んでいけば問題ありません。
しかし、6年目以降はその作業ばかりだと理学療法士の仕事がマンネリ化してしまい、つまらなく感じてしまいます。
理学療法の臨床業務以外で自分が組織に貢献できることがないか考えてみましょう。
- 伸び悩んでいる後輩育成に力を入れる
- スタッフに喜んでもらうために業務効率化を図る
- 得意分野に絞って超専門的に臨床スキルを高めるなど
今紹介したのはあくまで一例でやる内容はなんでも構いません。
できそうことを見つけて自発的に提案・実践してみましょう。
自発的な仕事ができれば、まちがいなく毎日楽しく働くことができます。
職場を変える
- 人間関係がどう考えても劣悪すぎる
- どうしても年収アップをしたい
- 一人職場で理学療法士をしてみたい
このような方には理学療法士として職場変更をしてリスタートしましょう。
いかし、今すぐ転職を決意するのではなく、まずはこのあと紹介する転職前にするべき行動3TEPを実践してみてください。
転職はすぐにするべきか
まず、睡眠時間の確保と趣味で気分転換を図りましょう。
リフレッシュすることで気持ちに変化が現れるかもしれません。
仕事が楽しくない原因を分析しましょう。
この記事前半で仕事がつまらなくなる代表的な原因を挙げました。
自分が当てはまるものがないものがチェックしましょう。
明らかに上司の対応が粗悪など改善のしようがない場合は転職しましょう。
改善に取り組むといっても無期限でやるのはよくありません。
必ず期限をもうけてください。
「3ヶ月間」「6ヶ月間」など改善期間を事前に決めておいてください。
その期間内は自分の気持ちに変化がないか様子を見ましょう。
期間を過ぎても何も変化がなく、仕事が楽しくない場合は移籍しましょう。
お試しで転職サービスを利用してみよう
職場を変えるのはとても勇気がいるものです。
とりあえず今の仕事を続けながら、他職場の待遇を見てみたいな
このように思う人も多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが、理学療法士専用の退職サービスです。
PTOTSTワーカーなどの理学療法士特化型の転職サービスはハローワーク・インディード等には掲載されていない高待遇求人が豊富にあります。
また、転職サービスでは採用決定したら雇用希望した施設から転職サービス側に報酬が支払われる仕組みになっています。
そのため、理学療法士は無料登録してタダで転職相談をすることが可能です。
- 無料でサービス利用できる
- 高待遇条件がある
- 希望にマッチした求人があれば連絡をくれる
とりあえず、このあと紹介する理学療法士専用の転職サービスに登録しておきましょう。
他職場はどんな待遇や条件があるのかを見るだけでも、自分の待遇を振り返るいいきっかけにもなります。
職場にもばれることもないので安心です。
【厳選】PT専用の転職サービス5選
- PTOTSTワーカー
- リハビリのお仕事
- PTOTキャリアナビ
- PTOT人材バンク
- マイナビコメディカル
転職サービスはすべて登録しておきましょう。
なぜなら、雇用希望する施設がどの転職サービスを利用するかは分からないからです。
せっかく自分に最適な求人が出ていても、その転職サービスに登録していないとチャンスを見逃すことになってしまいます。
実際に登録して求人情報をみてみると分かりますが、転職サービス各社で掲載されている求人内容が異なります。
仕事を無理に楽しくしようと必要はない
理学療法士の仕事が楽しくないと感じる原因と具体的な対策を紹介しました。
「仕事が楽しくない」と感じるのは自分の素直な気持ちです。まず、その自分の心を認めてあげましょう。
そのうえでなぜそうような気持ちになるのか?その原因を分析して改善が見込めるのであれば期間を決めてアクションを起こしてみましょう。
もし、自分で決めた期限を過ぎても気持ちに変化がないのであれば、割り切って転職するようにましょう。