今、理学療法士の転職は難しいの?
リアルな現状と打開策を紹介するよ
理学療法士・作業療法士で転職したいけど、「もおPT・OTの転職は難しいよ」といわれて不安に感じている人は多いと思います。
今回、転職を4回経験しているぼくがPT・OTのリアルな転職事情について解説していきます。
理学療法士の病院転職が難しいと言われる理由
まず、理学療法士の病院転職はもお難しいといわれる理由を2つ紹介します。
- PT・OTの供給過多問題
- 医療費の増大
PT・OTは飽和状態?
最近、理学療法士・作業療法士が増えて需要が供給を超えたといわれるようになりました。
つまり、人手があまるということです。
こちらのグラフは今後の理学療法士・作業療法士の需要と供給を推計したグラフです。
みてもらうとわかる通り、将来的には供給が需要を大幅に超えると推測されています。
しかし、現場感としては、まだまだ需要の方が足りていないのが実情です。
数十年後はこのグラフのように、人手が大きく余り、転職するのが難しくなることが予測されます。
このような傾向が認知されると、人材の流動も停滞し、年々PTOTの転職は厳しくなると思います。
2.医療費の増大
こちらは国内の年間医療費の推移を示したグラフです。
2010年が年間37.4兆円だったのが、2019年には44.3兆円に高騰しています。
なんと10年足らずで18%も増加しています。
医療費が増大すると、その分診療報酬の支払いも高騰します。
そのため、国はぼくたちの労働対価である診療報酬を抑える方向に動きます。
みなさん、ご存知のとおり、診療報酬は着実に少しずつ削られています。
診療報酬が減少すれば、施設経営陣は理学療法士・作業療法士を雇う金銭的メリットが低減します。
そうなると、積極的に雇用する施設はどんどん減っていくことが予測されます。
- 医療費の増大
↓ - 診療報酬の削減
↓ - PT・OTが産み出す利益減少
↓ - 施設の雇用マインド低下
↓ - 求人数低下
↓ - 理学療法士の転職が難化
理学療法士の転職は年々難化する
理学療法士・作業療法士の転職は今後徐々に難しくなります。
これはさきほどデータを用いて説明しましたが、揺るぎのない事実で自明の理です。
そのため、転職を少しでも検討している人はなるべく早く行動することをおすすめします。
理学療法士は転職者割合が高い
「転職ってなんか怖い」
転職経験がない人はこのように感じるのではないでしょうか?
ぼく自身、初めての転職はなんか中途半端なことをしている負け組になった気持ちを感じていました。
理学療法士・作業療法士の方は真面目な方が多いのでこのように感じるのかもしれませんが、実際はそんなことを感じる必要は一切ありません。
こちらのグラフをご覧ください。
業種別で職場に転職経験者がいる割合を示したグラフです。
医療・福祉職は約10%で他業種と比べても転職者が多いことがわかります。
つまり、周りの人は結構転職をしているので、そこに負い目を感じる必要はないのです。
「終身雇用」なんて昭和の言葉ですよ。
転職回数が多いと厳しい?
「何回も転職してるから採用されにくいかな・・・」
このように感じる人もいると思います。
転職経験が4回あるぼくにいわせると
「全く問題ありません」
雇用側も転職回数なんて気にしていません。
もちろん、面接のときに態度が悪ければ、採用されにくくなりますが、一般的なコミュニケーション能力があれば転職回数が採用の可否に影響を及ぼすことはありません。
また、複数回の転職を経験している人は意外に多いものです。
こちらは25歳〜29歳を対象にこれまでの転職回数をまとめたものです。
20代でも2回以上の転職経験がある人が48%もいます。
これが30代前半になると転職回数が3回の人が全体の24%もいます。
30代後半だと転職回数が4回の人が18%もいます。
これだけ、転職回数が多いということは複数転職していも採用側も気にしていないということです。
転職理由は収入不安でも全然OK
「収入が少ないから転職したい」
これもれっきとした転職理由です。
理学療法士・作業療法士にとって収入は切り離せない重要問題です。
いくら好きな仕事でも収入が少なければ、幸福度は上がりませんし、モチベーションが下がるのは当然です。
転職希望理由の内訳をみると、「収入が少ない」が最も多い
引用:職業生涯を通じたキャリア形成|厚生労働省
理学療法士・作業療法士の平均年収と同じレイヤーだと、転職希望理由の第一位は「収入が少ない」です。
周りの人も同じ理由で転職しているので、堂々と転職活動をしましょう。
理学療法士の楽な職場はどこ?
仕事が激務すぎて転職してもう少しゆっくり働きたいという方も多いはずです。
理学療法士として楽な職場は一概にまとめることはできませんが、色々な職場を経験したぼくとしては職種によってある程度の傾向があると思います。
比較的楽で落ち着いた雰囲気で働ける職域については下の記事でまとめています。気になる方はこちらも合わせてご覧ください。
転職を成功させるためのポイント
理学療法士・作業療法士が転職を成功させるためのちょっとしたコツを実体験をもとに紹介します。
- 職場見学でアピールする
- 余裕を持って転職活動をする
- 転職エージェントを駆使する
1.職場見学でアピールする
理学療法士・作業療法士の施設には、大企業のように人事課があって採用専門の職員がいることはまれです。
そのため、リハビリテーション科の課長・施設長の一存で決まることが多いです。
逆にいえば、職場見学のときにその人の心を掴めば割りとあっさりと採用が決まったりします。
というのも、課長も現場業務があって採用にそこまで時間をかけられないので、話した感じの第一印象や少しでも積極性を感じられれば採用にしてしまうケースが多いです。
ぼくじしん、事前の職場見学をした日に採用が決まったことが2回あります。
職場見学は気合を入れて臨むようにしましょう。
2.余裕を持って転職活動する
当然ですが、転職は求人が出ないとできません。
自分の希望する職域・地域・収入と合致した求人はすぐには出ません。
活動をはじめてすぐに転職先が決まることはまれです。
ゆえに気長に転職活動をする必要があります。
毎日、ハローワークをチェックするのは面倒だし、長期に渡って希望求人が出ないとストレスにもなります。
そのため、このあと紹介する転職エージェントを駆使して好みの求人が出たらいち早く連絡をしてもらうようにお願いしておくことを強くおすすめします。
3.転職エージェントを駆使する
転職エージェントは登録しておくと、自分の希望に沿った求人がでると、すぐに連絡をくれます。
好条件の職場となると、早い者勝ちになります。
絶好のチャンスを逃さないためにも転職エージェントの登録は必須です。
ハローワークに求人募集が出る前に求人情報を教えてくれることもあるので必ず登録しておきましょう。
登録自体も無料で理学療法士・作業療法士は一切お金がかからないのでノーリスクでサービス利用ができるのも大きなメリットです。
理学療法士・作業療法士に特化した転職支援サービスのランキングを以下記事でまとめています。
今すぐ転職する予定がなくても、どんな求人があるか気になる方は登録しておきましょう。
理学療法士の転職はまだまだいける
今後、理学療法士・作業療法士の転職は難しくなっていきます。
それでも現状としてはまだまだ転職することは可能ですし、年収アップも期待できます。
転職は長期戦になってストレスになることもあるので、転職エージェントを有効活用して効率よく高待遇の職場に滑り込みましょう!