理学療法士には将来性がない?今後の見通しと今やるべきこと5STEPで解説

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理学療法士は将来性がないってほんと?

理学療法士が今後どう行動すればいいのか解説するよ

「理学療法士には将来性がない」「理学療法士はやめた方がいい」「PTはお金に困るよ」

理学療法士界隈ではよく聞かれる言葉です。何も理解せずに将来性を判断するのは愚の骨頂といえます。

この記事では、理学療法士を取り巻く現状と今後の見通しをデータを用いて解説します。そして、その現状を踏まえて現職の理学療法士のみなさんがどのように立ち回れば将来食いっぱぐれることがないかを個人的見解をまとめていきます。

目次

理学療法士今後の将来性

まずは現状をゆるっと把握しよう

理学療法士の将来性を展望するまえに、まずは現状把握しましょう。

理学療法士の平均年収(給料)の推移

参考文献:賃金構造基本統計調査|政府統計ポータルサイト

こちらは政府が公表しているサイトを参考にして理学療法士の平均年収の推移をグラフにしました。

理学療法士の平均年収は2010年に389万円だったのが、2019年では409万円で約30万円のUPになっています。

これだけみると

理学療法士将来性バツグンだ〜

このように思う人もいると思います。

しかし、このグラフには落とし穴があります。


次にこちらの表をごらんください。

平均年齢勤続年数
201030.9歳4.4年
201130.7歳4.6年
201231.2歳5.0年
201330.7歳4.8年
201431.3歳4.8年
201531.5歳5.3年
201631.8歳5.3年
201732.7歳5.7年
201832.9歳6.1年
201933.3歳6.2年

理学療法士の平均年齢と勤続年数の推移です。

平均年齢は2010年に30.9歳だったのが、2019年には33.3歳になっています。また、勤続年数も4.4年が6.2年に増加しています。

基本的に理学療法士は年功序列なので勤続年数が上がれば年収も上がります。

平均年収の増加は勤続年数(平均年齢)に起因していると考えられます。

理学療法士給与のしくみ

理学療法士は基本的に自由に価格を決められる自由診療ではなく、お国の厚生労働省がその報酬を決めています。

これを診療報酬といいます。1人の理学療法士が得られる診療報酬の上限はきちんと決められています。

つまり、理学療法士が生み出す利益には天井があり、国のさじ加減次第ということになります。


なので、仮に理学療法士がリハビリをすることでもらえる診療報酬がガツンと上がれば、待遇も大きく改善することが期待できます。

しかし、最近の潮流としては高齢化による医療費の増大や少子化によるタネ銭の徴収力低下が危惧されていて医療費をいかに抑えるかが焦点となっています。

そのため、今後理学療法士の診療報酬が上がる可能性は極めて低いといえます。

事実、数年に1回の頻度で診療報酬の見直しが行われるのですが、理学療法士の診療報酬は横ばいもしくは減少の一途をたどっています。

診療報酬の改定報告はこちら


これらの社会的背景をみると、医療保険下で働く理学療法士の年収・給与アップの可能性は極めて低いといえます。

横ばいor緩やかな低下をたどると予測されます。

ここまでのまとめ
  • 理学療法士の平均年収は増えている
  • 理学療法士の勤続年数も長くなっている
  • 理学療法士の平均年齢は高くなっている
  • 平均年収増加は勤続年数の増加によるもの
  • 理学療法士の診療報酬が上がる可能性はほぼない

    →理学療法士の実質的年収は横ばいもしくは下がる可能性大

理学療法士の就職先(需要と供給)

次に理学療法士の就職先の予測をみてみよう


厚生労働省の統計ではこのような予測が出ています。

PT・OTの供給数は、現時点においては、需要数を上回っており、2040年頃には供給数が需要数の約1.5倍となる結果となった。

引用:理学療法士・作業療法士の需要推計について|厚生労働省

将来性ないじゃないか・・・

昨今、理学療法士養成校の乱立により、毎年理学療法士が大量生産されています。

そのため、需要数(職場の数)が供給数(理学療法士)に追いつかなくなるという見立てのようです。

実際、僕は地方在住なのですが、新卒理学療法士の方が地元に就職先がなくて県外に就職したという話を最近よく聞きます。

特に、県外に出たいという希望があるわけではなく、地元で求人が出るのを待ちながら県外で働くという状況が起きているみたいです。

理学療法士界隈でよくいわれている就職先100%というのは今後なくなるかもしれません。

ここまでのまとめ
  • 理学療法士は年間約10,000人誕生している
  • 理学療法士は今後供給過多になる可能性が高い
    →理学療法士の就職面での将来性は明るくない?

理学療法士がやるべきこと5ステップ(中長期目線)

現役理学療法士は今後どうすればいいんだ?

取り組むべきことを5ステップで紹介するよ

経験年数別にやるべきことをおおまかに説明します。これは実体験を踏まえて切に重要だと感じている内容になっています。

記載されている経験年数はおおまかな目安です。足りないところがあれば適宜取り組んでもらえればいいかなと思います。

社会人として多くのことを経験する(1年目〜3年目)

理学療法士は1年目〜3年目の行動で全てが決まるといっても過言ではありません。

この3年間で怠惰な行動をとれば、その習慣が驚くほど定着してしまい、改心するのは難しいと思います。

これは周りの後輩理学療法士を見ていて強く確信しています。


そのため、1年〜3年目の間に積極的に行動してください。

ただ、これは理学療法士としての勉強をすればいいというわけではありません。

他職種との円滑なコミニュケーション方法や接遇、飲み会での立ち居振る舞いなど社会人としての基礎を習得するべきです。

周りの人が教えてくれるのは新卒3年目くらいまででそれ以降は何もいわれなくなってしまいます。

自分の環境を快適にするためにもより多くの社会経験をするべきです。

圧倒的な知識と技術を身につける(1年目〜3年目)

1年目〜3年目の時期には理学療法士としての知識・技術の研鑽に励んでください。

先ほどと同様、この時期で勉強するクセをつけないと中堅になったから勉強しようとしてもその習慣がないのでなかなか実行することはできません。

理学療法士の世界は勉強しなくてもなんとなくでまかり通ってしまうことが多い世界です。

これはほんとに大問題なのですが、成果主義ではないのでそれにあぐらをかいて自己研鑽を全く積まない人が多いのが現実です。

自分を律して「もっと質の高いサービス提供できないか?」を常に考えてトライ&エラーを繰り返しながら理学療法士としてレベルアップしてください。

また、この時期は幅広い分野の勉強をするようにしましょう。いろいろな分野に手を出すうちに自分にとって楽しい分野が見つかるはずです。

専門分野を見つける(3年目〜4年目)

3年目以降は自分の専門分野を見つけてください。

ポイントとしては得意分野というよりも、「べんきょうしていて楽しい」分野を探すようにしてください。

勉強していて楽しい分野は苦なく勉強することができますし、努力が努力でなくなるからです。勉強=努力と感じている時点で没頭できていないといえます。

「オタク」に勝るものはありません。

また、分野をよりシャープに絞るようにしましょう。

例えば、運動器ではなく、スポーツ肩などいった感じです。

専門分野を極める(4年目〜5年目以降)

専門分野を見つけたらとことん極めていきましょう。この専門分野を極めることが後述する新たな収入の柱につながりやすくなります。

職場での地位を確立する(5年目以降)

職場での地位も確立しましょう。これは役職者になれという意味ではありません。

職場内で「この業務はこいつしかいない」という領域を作ることが目的です。

そうすれば、このあと紹介する副業にも手を伸ばしやすくなります。

理学療法士として将来的に生き伸びるためには

5ステップを踏まえて将来生きのびる方法をまとめるよ

基本スタンス
  • 理学療法士の収入増大は期待できない
    →自分で収入の柱を作る
  • 理学療法士は就職困難期に突入する
    →職場での確固たるポジションを築く

副業・開業などで収入の柱を確保する

週末開業や副業で収入の柱を増やしましょう。

私の場合は副業に加えて個人事業主としてスポーツ選手に対するトレーニングサービスを提供しています。

開業は敷居が高いと思うので、まずは手軽に始められる副業からスタートさせましょう。

ここからは僕が実践して効率よく副収入を得ることができた方法を簡単にします。

①クラウドソーシング
オススメ度★★★★★
月5万円〜10万円程度

クラウドソーシングとは自分のスキルを売り買いするサービスの総称です。

このサービスのいいところはありとあらゆるサービスを自分で選んで受注することができる点です。

なにも、理学療法士としての専門性に固執する必要はありません。

理学療法士の方は真面目な方が多く、「理学療法士としての専門性を生かして副業したい」と考える人が多いですが、そのマインドだとどうしてもできることが限られているます。自分の収入を増やすためだと思って割り切ってトライすることをおすすめします。

クラウドソーシングで受注できる仕事内容は以下のようなものがあります。

  • イラスト作成
  • 動画編集
  • 記事ライティング
  • ナレーション
  • 悩み相談を聞く などなど

これはごく一部で「これが仕事になるの?」なんてものが多くあります。

無料登録すると案件を確認できるので、まずは気軽にサイトをのぞいてみることをおすすめします。

②ブログ運営
オススメ度★★★
月1万円〜50万円

2つ目はブログ運営です。僕自身ブログ運営で月10万円ほどの副収入を得ています。

ブログ運営最大のメリットはストック型の収益になるという点です。さきほどのクラウドソーシングのように多くの副業がフロー型の収入といわれています。フロー型というのは要は時間の切り売りです。つまり、働ければお金が入りますが、自分が労働を止めれば、当然収入もストップしてしまいます。一方、ブログ運営のようにストック型収入の副業では積み上げた記事が資産になるので、ある程度記事がたまれば自分が新規記事を書かなくてもある程度の収入が入るようになります(記事のメンテナンスは必要)。こうなると、自分が寝ていても勝手に収入が入るというサイクルに入ります。この感覚はとてもやみつきです。

ただ、ブログ運営のデメリットは収益が発生するまでに時間がかかるという点があります。その間は粛々と記事執筆をする必要があり、根気がいる副業になります。即金性はないけど後から持続性が出てくるのがブログ運営の特徴です。

文章作成に興味がある方や発信したい内容がある方にオススメです。

③パーソナルトレーニング
オススメ度★★★★
月5万円程度

3つ目はパーソナルトレーニングです。レンタルスペース・自宅・出張でトレーニング指導をしましょう。僕はパーソナルトレーニングでお客様から合計月3万円程度いただいています。メリットは理学療法士の専門性を最大限生かせるという点です。やりがいはNo1ですね。ただ、ある程度の知名度や集客方法を考えないといけません。

③家庭教師のアルバイト
オススメ度★★☆☆☆
月2〜3万円程度

最後は家庭教師のアルバイトです。僕が1番長い間行っていた副業になります。メリットはゆったりとお金を稼ぐことができる点です。高校生だと授業内容も難しくて自信がない方にはおすすめできませんが、中学生くらいでは意外と対応できるものです。また、家庭教師を依頼するお子さんは学校の授業についていけないことが多いです。初歩的な計算問題などでつまずいていることが多いので怖がらなくても大丈夫です。子供好きや人にものを教えるのが好きな方にはもってこいの副業といえます。デメリットは理学療法士の専門性を生かせないという点でしょうか。

職場での確固たるポジション獲得

さきほどの5ステップでも紹介したように職場でのポジション獲得は重要です。

まず、副業していることはいずれ職場のスタッフに知れ渡る可能性が高いです。

このとき、本業をおろそかにしている人は間違いなく後ろ指をさされることになります。気まずい雰囲気の中で副業するのも気持ちがいいものではありません。

反対に本業をきちんとこなしていれば、応援してもらえることが多く、思いきり副業に取り組むことができます。

本業第一!を絶対に忘れないように

また、記事前半で説明したように2040年には理学療法士の供給数が需要数の1.5倍になるという予測が出ています。

今や大企業でも早期退職を募る時代に突入しています。近い将来に理学療法士でもリストラに直面する可能性は0ではありません。自分がそういう事態にならないように職場での責務を全うするようにしましょう。

現状を受け入れて生活する

必ずしも副業や開業する必要はありません。

本業に専念していれば、管理職について待遇がよくなるかもしれません。また、病院内で運営陣に抜擢される方もたくさんいます。定年まで現職を全うできれば、支出の見直しなど行うことで贅沢はできなくても最低限の生活は保障されるのではないかと思います。

将来性が担保された仕事は少ない

「理学療法士には将来性はない」

ここ最近よく聞くことばです。

今後、理学療法士の待遇が改善する可能性は限りなく低いと考えられます。本業第一に考えて新たな収入を確保するアクションが重要になるといえます。

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